技工士のブログ
Try-inデンチャー
こんにちは。
義歯部の加藤光樹です!
今回は3Dプリンターで製作するTry-inデンチャーについてご紹介させていただきたいと思います。
お話としましては大まかに使用機材と材料・使用用途・メリットの3つに分けてお話しさせていただきたいとおもいます。
まず使用機材と材料についてですが、弊社では度々ブログでも紹介している通り、3Dプリンターはネクストデント5100とphrozen sonic mighty 4kを導入しております。
Try-in用の樹脂(トライイン用生体適合性印刷材料)としましてはNextDent Try-Inを使用しています。
NextDent Try-Inは、生体適合性のあるクラスI材料で、Try-Inデバイスの印刷に適しています。
Try-Inデバイスとは、個々に設計された歯のセットアップと組み合わせたベースプレートで、咬合登録と咬合を確認するためのものです。
カラーはTI0、TI1、TI2があり、弊社ではT10を使用しています。
仕様
特性 – 要件 – 結果 – ISO規格
曲げ弾性率 – 1500 MPa以上 – 1882 – ISO 20795-1
生体適合性 – 非細胞毒性 – 適合 – ISO 10993-1
生体適合性 – 非変異原性 – 準拠 – ISO 10993-1
生体適合性 – 感作性がないこと – 準拠 – ISO 10993-1
となっております。
次に使用用途につきましては2つあります。
①従来の印象法で採得していただいた印象とバイトまたは石膏模型とバイトを使用し、ラボでデジタルデンチャーを製作する際にデジタル上での排列後の確認として使用していただく方法。
②口腔内スキャナーを使用し、現在患者様が使用しているデンチャーをスキャン後ラボへ送っていただき
そのデンチャーデータを3Dプリント、印象用トレー+バイトとして使用していただく方法。
以上の2つがあります。
そして最後にメリットについてですが、大まかに2つほどあると考えています。
まず1つ目としましては、
患者様の現義歯の形をトレーとして使用できるので、大きく形が変わることがなく患者様も受け入れやすい義歯製作が可能と言う点と、
バイトや咬合高径も従来のロウ堤よりも現義歯を応用できるため決定しやすいという点です。
2つ目としては、患者様のアポイントメント回数を1回減らせる可能性があるという点です。
従来ですと概形印象から精密印象を取るまでにクリニックとラボ間のやりとりが2回必要で患者様にも2度きていただく必要がありましたが、
口腔内スキャナーを使用した②のやり方ですとクリニックとラボ間のやりとりが1回で精密印象まで取れる為、アポイントが1回分減らせます。
その他のメリットに、料金的な面でのメリットなどもありますのでぜひお気軽にお問い合わせください。
昨今のデジタル化により、口腔内スキャナーを導入されているクリニック様も増えてきていますので、
ご興味のあるクリニック様はぜひTry-inデンチャーをお試しください。
加藤光樹のプロフィール⏬
https://shinwa-trinity.com/blog/
シンワ歯研関東支社HP⏬
https://shinwa-trinity.com