こんにちは。
クラウン部の東です。

今回はインプラント技工におけるアバットメントの選択基準についてお話させていただきます。

アバットメントには既製アバットメントとカスタムアバットメントがあります。

アバットメント選択する際は次の4点を基準に判断しています。
・インプラントの埋入角度
・歯肉縁下の深さ
・隣接間距離
・対合歯とのクリアランス

既製のアバットメントにも高さや形態など多くの種類があるため、この4点を基準に選択し、既製のアバットメントでは強度や維持力に問題が生じることが予想される場合にはカスタムアバットを選択します。

まず、埋入角度を確認し、埋入されている方向によってストレートタイプでは歯列や対合関係から外れてしまう場合は角度付のアバットメントを選択します。
カスタムアバットメントの場合は自由に角度を合わせることができます。

次に、歯肉縁から縁下部の深さを計測し、アバットメントを選択します。
既製のアバットメントは縁下の深さによって種類が設定されているため、金属のマージンを露出させないような高さのアバットメントを選択します。
こちらもカスタムアバットメントの場合は歯肉の高低差にも自由に対応することができます。

続いて隣接間距離を確認し、隣接のクリアランスが大きい場合は既製のアバットメントでは細くて回転しやすく維持力が取りづらくなるため、カスタムアバットを選択します。

さらに、対合歯とのクリアランスを確認し、クリアランスが大きい場合は既製のアバットメントでは低く、維持力と強度を確保することができないため、カスタムアバットを選択します。

上記のような基準で患者様にあわせてアバットメントを選択し、日々のインプラント技工を行っております。

アバットメントの選択は先生からのご指示をいただく場合もございますが、模型を製作後にこれらの点を診断し、ラボサイドからご提案させていただく場合もございます。
不明な点はいつでもお気軽にご相談ください。

また、アバットメントにはメーカー純正のものとシンワ歯研オリジナル(SIS)のものを取り扱っております。
それぞれ保証内容、お値段、納期が変わってきますので、条件によって選択をお願いいたします。

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